文系出身25歳ですが、プログラマになれますか?
最近ネットで見かけたタイトルです。
コロナの影響でリモートワークをなかば強制的に実施させられたようなこんにち。リモートワークでも出社時とほぼ同じ成果が上げられることがわかり、今後の働き方は大きく変わると言われています。
なかでもリモートで作業しやすい仕事としてITエンジニア(プログラマ)があります。これまでは東京や大阪など大都市一極集中でみなを一つのフロアに集め短期間で効率的に開発を行っていたスタイルも、開発する業種によっては変化があると思われます。
今までの都会で満員電車に揺られ疲弊する働き方に疑問を持ち、今後の自分の人生を考えた時、故郷で仕事がしたい、リモートワークで仕事は出来ないのか?と考える若者が多くなってきているようです。
ITエンジニアやプログラマと言った職種はよく耳にするが、実際どんなことをやっているのか、プログラマになるための専門学校や大学などを経ていないとなれない職種なのか。25歳からプログラマになれるのか?といったところを書きたいと思います。
25歳からプログラマになれるのか?
結論として、『なれます』。ただし、ずっと続けられる仕事に出来るか(天職に出来るか)はあなた次第です。
- 生涯勉強し続けることが出来ますか?
- 未経験者を採用させる努力が出来ますか?
私は2000年問題の直前、ちょうど25歳の時に未経験でこの業界に入りました。その頃はWindows95が発売された頃で、一般の人がパソコンを使う敷居が一気に低くなっていました。もともとパソコンなど「電子機器」が好きで、パソコンを使いこなしたいと思いつつも専門用語が理解できずせっかく購入したパソコンも持て余す状態でした。
光学メーカーの営業として仕事をしていましたが、開発チームの同僚がVisualBasicというプログラム言語を使っているのに影響され、専門書を購入し評価版のVB4を触ってみた時に転機が来ました。
ちょうど時代は2000年問題の直前で、プログラマが大量に必要と言われている時代でした。VBでちょっとしたアプリが作れる程度で転職活動を始めたのですが、運良く採用してくれる会社があったのがこの業界に入ったきっかけでした。
タイミングた良かったのでしょうね。誰でもいいから採用しても仕事になる時代だったのかもしれません。しかし未経験ながらも多少の自己学習を行っていたことがいい方向に向かったと思っています。
私が駆け出しの頃先輩に言われた言葉です。「この業界でやっていくなら月に10冊以上専門書を読みなさい。理解できても出来なくてもよいから」、「美容師さんを見てみなさい。閉店後も先輩に指導をうけ自己のスキルアップをやっている」などなど。
美容師になるには美容師の資格は必要です。そのために美容専門学校に通ったりした後、美容院に就職します。いくら美容資格があると言っても就職した後も自己のスキルアップは欠かさず行っています。
プログラマはどうでしょか?プログラマになるための資格は必要ありません。しかし技術の進歩は目まぐるしく去年トレンドになった技術が今年は廃れているなど良くあることです。技術レベルを保つことと新しい知識を取り入れること。この業界にいる限り常に情報収集とスキルアップをする必要があります。
就職した後には、オリエンテーションの他、研修期間を設ける会社が多いかと思います。ただ、研修期間で身につけたスキルで即戦力になれるかと言うとそんな事はありません。与えら得た案件の業務を理解しながら、プログラム言語も理解する。覚えることが山のようにあります。
結局のところ、自己啓発にどれくらい時間が取れるかで、この業界をより長く楽しく続けられるかが変わってくるのだと思います。
プログラマの仕事とは?
プログラマの仕事は、ざっくり言うと「あるシステムを決めれた仕様(設計)に基づきパソコン上で動作するように構築しテストしお客様に納品すること」です。
お客様が「こんな仕組み作りたいんだけど・・・」と依頼を受けると、システムエンジニアがお客様と打ち合わせを行い、お客様の要望が実現出来る仕組みにするため「仕様」を作成します。その仕様を元にプログラム出来るよう「設計」を行います。プログラマはその設計書を見ながら開発を行い実際に動くものを作ります。作り上げた「システム」をテスト項目を元にテストを行います。
どんなシステム開発でも大雑把ですがこんな形で作業を進めていきます。
仕事の流れは上記の通りですが、プログラム言語を知っていればどこでも仕事が出来るかと言うとそうではありません。
それぞれの業種にあった「業務知識」が必要になってきます。
今最先端のAIやロボット開発、生産管理や在庫管理などの業務システム開発、医療や金融のシステム開発、Webサイトやスマホアプリなどの開発、それぞれ業種によってプログラム言語以外に身につける必要がある知識が異なります。
プログラム言語を身につけることはもちろん大切ですが、どちらかと言うと業務知識を覚えることが最重要であったりします。
例えば出版業界に属していた人がプログラマになりたいと思った時、出版関係のシステム開発に携わるとことになった時、専門用語が理解できるので有利に働いたりします。
どの業界もそうかも知れませんが、IT業界では業務経歴を作成することが一般的です。転職を行う場合など過去にどんな言語をどんな業種で使っていたのかを見て、採用を決めることがあります。私の経験では、携帯電話の開発経験があったことから、転職先の携帯電話開発のチームに配属された例があります。
他に必要なスキルは?
プログラマになるためには、プログラムの知識や業務知識は必要です。しかし、細かなプログラム言語の仕様や豊富な業務知識があればそれで十分かと言うとそうではありません。仕事を円滑に進める上でのスキルや自身のモチベーションを維持するためのスキルも必要です。
- コミュニケーションスキル
どんなにプログラムの知識があっても、お客様・同僚とコミュニケーションが取れなければ仕事になりません。小規模な開発ですべて自分一人で開発を行うのであればいいのかもしれませんが、少なくとも会社で実施する仕事はチーム開発が多くなります。
- 諦めずにコツコツと地道に作業するスキル
プログラムは目に見えて形作るものではありません。ときにはバグで思うように動作しなくイライラする事があります。そんな時、うまく気分転換出来、コツコツと問題解決するスキルが必要になります。
- 覚えることが好き
上述しましたが、どの業界でもそうかもしれませんが、技術は目まぐるしく進歩しています。従来のやり方で対応出来はしますが、効率が悪くなったりするのも事実です。最新のトレンドを常に置い続ける事は不可能かもしれませんが、ただ技術がどのように動いているのかウオッチするのが苦では無い方が良いです。
- ものづくりが好き
ものを作る(創造する)ことが大好きな人はプログラムに適していると思います。プログラムは形に無いものを作るものなので、自分の想像することを作り出すことが出来ます。それが形になった時に喜びを感じられ、またそれを他人に使ってもらった時、好評価だった時に喜びを感じられる人はずっとこの業界で続けられるように思えます。
- 叶えたい夢を持っている
なんだかんだ言っても、結局プログラマも「仕事」です。仕事を楽しくするには別に叶えたい夢があるから頑張れるということもあるかと思います。写真を撮りに旅行に行きたい。その楽しみが待っているから仕事が頑張れるというのもいいんじゃないでしょうか?
さいごに
コロナ禍で景気が低迷している事は確かです。業種によってはまだまだ仕事が開始できず自宅で待機、仕事が再開出来ず解雇といったこともニュースで見かけます。学生さんは新たな春を迎えたのに新生活が始められないことかと思います。就職活動目前の学生さんは今後の働き方をどうしようかと、これまで以上に悩んでいるのではないかと思います。
転職を考えている人、これから就職活動を控えている人、都会での(再)就職も良いでしょうが、地元に戻ることも考えてもいいのでは無いでしょうか?就職活動するまでの時間をどのように使うかは自分次第だと思います。
時代が大きく動こうとしているこのタイミングは新しいことを始めるチャンスと言えるかもしれません。
私は文系25歳 未経験からこの業界に入りました。今では極小企業ではありますが、会社の代表をやっています。また、弊社には私以外にも未経験でこの業界に入った従業員がおります。
もともと保育士さんだったが、もとより機械やパソコンを触るのが好きで、Webサイトも独学で制作していたそうです。本格的にWebサイトやWebシステム開発が行いたいということで、日々努力を続け今では1システム構築出来るまでになっています。
もし「未経験ですがプログラマになれますか?」と思っている人がいましたらぜひお声がけいただければと思います。
何らかのお役に立てるかもしれません。
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